更年期になると、女性ホルモン(エストロゲン)の減少が、肌のハリ・うるおいだけでなく、シミやくすみの目立ちやすさにも関係していると言われています。エストロゲンは、肌のコラーゲンをつくる働きや、うるおいを保つ働き、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)に関わるホルモンです。この記事では、更年期と肌の変化の関係、日常でできるケアの考え方を整理します。
「若い頃と同じスキンケアをしているのに、シミやくすみが前より気になる」「肌がなんとなくどんよりして見える」。50代前後になって、そんな変化を感じている方もいるのではないでしょうか。
更年期と白髪の関係は更年期の白髪は“女性ホルモン”がカギ?髪の変化と向き合うヒントでも紹介していますが、この記事では「肌・シミ・くすみ」に焦点を当てて解説します。
更年期に肌が変わると感じる理由

更年期は、卵巣の働きが低下し、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌が減っていく時期です。エストロゲンは、子宮や卵巣だけでなく、皮膚にも作用するホルモンのひとつと考えられています。
そのため、更年期に差しかかると、肌の乾燥・かゆみ・ハリの低下といった変化に加えて、シミやくすみが目立ちやすくなったと感じる方が増えると言われています。人によっては、肌がピリピリする、ムズムズするといった、これまで感じたことのない違和感を覚える場合もあるとされています。
こうした変化は、加齢そのものによる影響と、ホルモンバランスの変化による影響が重なって起きていると考えられており、「年齢のせい」とひとくくりにせず、更年期という体の変化のひとつとして捉えると、ケアの仕方も見えやすくなります。
エストロゲンと肌の関係
エストロゲンには、主に次のような働きがあると考えられています。
- 皮膚の水分量を保つ働き
- コラーゲンやエラスチンなど、ハリを支える成分の合成を促す働き
- ヒアルロン酸の合成を促す働き
更年期にエストロゲンが減少すると、これらの働きも低下しやすくなり、肌の乾燥やハリ不足につながりやすいとされています。あわせて、肌の生まれ変わりの周期(ターンオーバー)が乱れやすくなることで、メラニン色素が肌に留まりやすくなり、シミやくすみとして目立ちやすくなると言われています。
更年期のシミ・くすみで意識したいこと

更年期のシミ・くすみは、紫外線による原因(老人性色素斑など)と、ホルモン変化による肌のターンオーバーの乱れが、重なって起きている場合が多いと考えられています。
- 紫外線対策は、これまで以上に丁寧に続ける
- 肌のターンオーバーを乱しやすい、睡眠不足や強いストレスをためすぎない
- 保湿を意識し、乾燥による肌荒れを防ぐ
- すでに気になるシミがある場合は、こすらず優しく扱う
「歳のせいだから仕方ない」と諦めてしまう前に、今の肌の状態に合わせてケアを見直すという視点を持つことが大切です。すでに気になるシミへの向き合い方はシミが消えない本当の理由|50代女性が見直したい原因と対策も参考にしてください。
また、ターンオーバーが遅くなると、本来なら排出されていくはずの古い角質やメラニンが肌に留まりやすくなり、肌全体が均一に明るく見えにくくなるとも言われています。「シミが濃くなった」というより、「肌全体がくすんで、シミがより目立って見える」という感じ方をする方も多いようです。
白髪との共通点
白髪も、女性ホルモンの減少が関わっていると言われている点で、シミ・くすみと共通しています。髪の色をつくるメラノサイト(色素細胞)の働きにも、エストロゲンが関係していると考えられており、更年期に白髪が増えたと感じる方もいます。
肌も髪も、更年期という同じ体の変化の影響を受けやすい時期だと捉えると、どちらか一方だけでなく、体全体のコンディションを整える視点も大切になってきます。
日常でできるケアの考え方
- 年間を通して紫外線対策を続ける(日焼け止め・帽子・日傘など)
- 睡眠時間を確保し、生活リズムを整える
- バランスの良い食事で、肌の材料になるたんぱく質などを意識する
- 強いストレスをひとりで抱え込みすぎない
スキンケアの面では、これまで以上に「保湿」を意識することがポイントです。うるおいが不足した肌は、バリア機能が低下しやすく、紫外線や摩擦などの外からの刺激の影響も受けやすくなると考えられています。
化粧水だけで終わらせず、乳液やクリームで水分を逃がさないようにする、といった基本を丁寧に行うことが、シミ・くすみ対策の土台にもなります。
食事の面では、肌の材料になるたんぱく質に加えて、抗酸化作用が期待される栄養素(ビタミンC・ビタミンE・ポリフェノールなど)を含む野菜・果物を取り入れることも、体全体を整える意味で意識したいポイントです。
更年期の過ごし方については【更年期の過ごし方】50代・60代女性が心も体も軽くなる3つのヒントも参考にしてください。
婦人科・皮膚科に相談する目安

次のような場合は、セルフケアだけで抱え込まず、婦人科や皮膚科に相談することをおすすめします。
- 肌の変化に加えて、ほてり・イライラ・不眠など更年期特有の症状もつらい
- シミ・くすみの範囲や色が急に変化した
- ホルモン補充療法(HRT)など、医療的な選択肢について詳しく知りたい
ホルモン補充療法は、肌のコラーゲン量や保水力に関する報告もあるとされていますが、体質や持病によって向き不向きがあり、自己判断で始められるものではありません。気になる場合は、婦人科で相談してみましょう。
よくある質問
Q. 更年期になると、必ずシミやくすみが増えますか?
A. 個人差があります。エストロゲンの減少が肌のターンオーバーやうるおいに影響すると言われていますが、増え方や感じ方は人によって異なります。
Q. 更年期のシミ対策は、若い頃と同じケアで大丈夫ですか?
A. 紫外線対策など基本のケアは共通していますが、更年期は乾燥やターンオーバーの乱れも重なりやすいため、保湿や生活習慣も含めて見直すとよいでしょう。
Q. シミ以外に肌の違和感がある場合はどうすればいいですか?
A. かゆみ・ヒリヒリ感など、シミ以外の違和感が続く場合は、自己判断でケア用品を変え続けるのではなく、皮膚科や婦人科に相談することをおすすめします。
まとめ
更年期のシミ・くすみには、紫外線による影響に加えて、女性ホルモン(エストロゲン)の減少による肌のターンオーバーの乱れが関係していると考えられています。
- エストロゲンは肌の水分・コラーゲン・ターンオーバーに関わっている
- 更年期はシミが目立ちやすく、くすみも感じやすい時期
- 紫外線対策・保湿・生活習慣の見直しが基本のケアになる
- 症状がつらい場合や気になる変化がある場合は婦人科・皮膚科に相談する
白髪と更年期の関係は更年期の白髪は“女性ホルモン”がカギ?髪の変化と向き合うヒント、シミ対策全体はシミ対策まとめ|50代女性が知っておきたい原因・予防・食べ物・スキンケアもあわせてご覧ください。


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